UAV(ドローン)測量に適したドローン

UAV写真測量

UAV(ドローン)測量を始めるにあたり、最初に抱く疑問が「どのドローンを使ったらいいの?」ということだと思います。

今回は「空中写真測量」という観点からドローンの選び方をご紹介したいと思います。

測量に適したドローンとは

測量に適したドローンとは 国土地理院の「UAVを用いた公共測量マニュアル(案)」によるとドローンに求められる性能は下記のように示されています。


(参考) 国土地理院「UAV を用いた公共測量マニュアル(案) 」

第23条 撮影に使用するUAVは、次の各号の性能及び機能を有することを標準とする。
一 自律飛行機能及び異常時の自動帰還機能を装備している。
二 航行能力は、利用が想定される日広域の地表風に耐えることができる。
三 撮影時の機体の振動や揺れを補正し、デジタルカメラの向きを安定させることができる。

さらに、下記の項目も選定基準にするとよいでしょう。

  1. 取り扱いが簡単
  2. 安定した飛行と充実の飛行アプリ
  3. 飛行可能時間が長い
  4. 耐風性能が高い

取り扱いが簡単

ドローン写真測量を始める際、最初に民生用のドローンを使うべきか産業用ドローンを使うべきか悩むと思います。民生用ドローンとは、主に一般の方向けに販売されている機体のことで、小型でカメラ一体型のものが一般的です。一方、産業用ドローンとは大型の機体の場合が多く、自由度が高い代わりに機体に関する専門知識や高度な操縦技術が必要となります。

初めてドローン測量を始める方は、価格も安く、取り扱いも比較的簡単な民生用ドローンを導入することをお勧めします。

お勧めは、民生用のドローンで圧倒的なシェアを持つ、DJI製のPhantomシリーズです。

Phantomシリーズ(カメラ付き、自動航行も可能)
(引用)DJI Phantom 4 Pro – 空撮撮影用ドローン – DJI

民生用ドローンでも、ドローン測量をしっかり理解し手順に沿って行えば必要な精度を出すことができますので安心して下さい。

まずはやってみることが大切で、実際に使っていって慣れてきた段階で不満が出たら、その時にはより自由度の高い産業用ドローンに目を向けるのがいいのではないかと思います。

参考までに、産業用ドローンの日本メーカーを紹介しておきます。

  • 株式会社エンルート
  • 株式会社エンルートラボ
  • 株式会社プロドローン
  • 株式会社自律制御システム研究所

安定した飛行と充実の飛行アプリ

こちらも「取り扱いが簡単」と同じ理由になるのですが、高機能なアプリほど使い方がよく分からなかったりします。その点、民生用ドローンのアプリは機能的にも充実しています。特にDJI製品は専用アプリがきちんと日本語対応されていますのでとても使いやすいです。先にご紹介した飛行高度なども、いちいち計算しなくても、カメラスペックを入力すれば自動で算出してくれるアプリなども用意されています。

飛行の安定性に係ってくるのは各種センサーとそれを統括するフライトコントローラー(ドローンの頭脳とも言えるメインコンピューター)ですが、この点においてもDJIのフライトコントローラーは他社より頭一つ二つ抜きん出ている印象を受けます。飛行が安定しないとラップ率の要件を満たせなくなってしまうことにもつながりますので、安定した飛行ができるかどうかもドローン選びの際には意識したいポイントです。

飛行可能時間が長い

ドローンは機種によって飛行可能時間が異なっています。長い間飛んでいられれば、それだけたくさんの写真を撮影することが可能となりますので作業効率アップに繋がります。できるだけ飛行可能時間の長いドローンを選ぶのが良いかと思います。

耐風性能が高い

耐風性能とは、どれだけの風の中でも安全に飛行できるかを示すドローンならではのスペックのひとつです。基本的には大型のドローンほど耐風性能が高くなっていることが多いです。

ドローンの運用で一番大事なことは、安全運行です。なるべく耐風性能が高いドローンを選びつつも、風速5m/s以上であれば安全のため飛行を見合わせる、といった社内運用マニュアルに沿った飛行が大切となります。

まとめ

筆者はこれまで、ドローン測量用の機体は日本メーカーのものをメインに、DJI製ドローンと併用しながら測量を行ってきましたが、最近ではDJI製のドローンに一本化しつつあります。理由は、近年DJI製のドローンの性能と安全性が格段に進化したことに加え、産業用ドローンのラインナップも豊富に出そろってきたことにあります。使用目的ごとの機体を同一メーカーの中から選択できるということは、安全運行上とても大事なことです。メーカーが違えば、操作性も違うし飛行動作も微妙に違います。経験上、使用するドローンの中に違うメーカーが混在すると、安全運行上で支障をきたす恐れがありますので、可能な限り同一メーカーの中から目的にあった機体を選択することをお勧めします。

以上が筆者の考えるUAV測量に適したドローン選びの考え方です。